【News】ケンブリッジ大学、公立校からの入学者割合目標を撤廃

2025年からの5ヵ年計画には数値目標は明記せず

 BBCによると、ケンブリッジ大学は公立校出身者の受け入れ目標として定めている最低69%という数値目標を、2025年開始の5ヶ年計画から削除したと報じた。

 大学の広報担当者は、高等教育機関を監督する立場にあるOfS(Office for Students)が、出身校のタイプといった広いカテゴリーではなく、応募者個人の背景や伸びしろに注目していることに対応したとしており、学内の多様性を広げる基本姿勢に変わりはない。

 この点についてケンブリッジ大学の学生新聞誌、Varsityは3月4日に学内で行われたミーティングから更に細かく聴取しており、具体的には恵まれない社会経済的背景を持つ生徒、国内で過小評価されている地域(North West, West Midlands, South West and Wales)、過小評価されている民族の生徒、そして学校給食無料の対象となる生徒、に焦点を当てる、としている。


 イギリスの名門大学は私立の特定の学校からの入学者が多くを占めることに対する批判に晒され、ケンブリッジ大学はオックスフォード大学とともにその矢面に立たされてきました。22年度の受験においてケンブリッジ大学は公立校からの入学者が72.9%に到達、実質的には目標値に達成しています。また応募数に対しての入学者の割合は公立校の方が私立校よりも高くなっており、2010年ごろまで続いた私立出身者が約半数をしめる時代は終結したと言って良いと思います。今回の数値目標の撤廃はこの流れの延長線上にあるものであり、私立校に対する逆風は相変わらず続きそうですが、A levelから公立へ移るといった一部の動きに対しては影響を与える可能性があります。

出典

BBC, University of Cambridge to scrap its state school targets

Varsity, Cambridge to scrap state school targets

University of Cambridge, Undergraduate Admissions Statistics 2022 cycle

The Telegraph, Cambridge accused of ‘social engineering’ as state school pupils now more likely to get a place

2 comments

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